徹底解説 コンツーラ C51ヤンソン

徹底解説 コンツーラ C51ヤンソン

この記事は、「薪ストーブの達人BLOG by METOS NAGOYA」 2014年9月13日に掲載された記事を再編したものです。
一部、情報が古い場合があります。予めご了承ください。

2014年に、コンツーラブランドから3機種が新商品として発表されました。
その中のひとつ『C51 ヤンソン』をご紹介します。

コンツーラ(Contura)とは、北欧スウェーデンにあるニーベ(NIBE)社のブランドです。
ニーベ社はヨーロッパを代表する暖房機器メーカーです。
スウェーデンはデザイン大国で、北欧デザインを牽引し、ガラス製品やファッション、
家具、雑貨などは日本でも既におなじみです。


さて、そんなデザイン大国スウェーデンのコンツーラより『C51 ヤンソン』が発表となりました。
今回は、特長を簡単にインプレッションします。

日本でのコンツーラの歴史は意外にも古く、35年以上も前から輸入されています。
縦型モダンが主流なコンツーラですが、今回は少しタイプが違います。
今までのコンツーラユーザーのイメージと変わり、中~小型薪ストーブで鋳物製、
対流構造、手軽なボックスタイプの薪ストーブです。

■シルエット

インテリアにも薪ストーブにもこだわる。
ハイセンスな見た目。まさに北欧デザインの特徴です
『飽きのこないシンプルなデザイン』と『機能的で長く愛用できるような実用性』を感じます。

側面、天板と直線的ラインのデザイン。
炉いっぱいに広がった大きなガラスを見れば『炎を楽しむ事』を目的としていると分かります。

家にいる時間を大切にするスウェーデンの人たちの、
「部屋のどこにいても炎が見れるように」
という想いがあるのでしょうか。

スッキリとしたデザインのC51ヤンソンは、おしゃれなインテリアの家にも似合いそうです。

両サイド上部にある横スリットは、対流空気の吹出口です。

■ストーブトップ

このC51ヤンソン、天板の温度で250~300℃くらいまで上がります。
とても暖かくなりますし、ポット、やかん、お気に入りのお鍋で手軽にいろいろな薪ストーブ料理が楽しめます。

■操作部

シルバーのハンドル。
とても操作性が良く、握りやすい設計です。

■給気レバー

細部のパーツも立体的にかつ精緻にデザインされています。
構造仕組みは至ってシンプル。
使い勝手も良好です。

操作方法は、1つの操作レバーで全ての給気調整を行う ワンインレット(one inlet)方式。
給気ダイヤルに左から[絞る⇔開く]になっていて、
[・/・・/・・・]と目盛りが付いています。
1つの操作レバーで手軽に、より精度よく、給気量を好みの量にコントロールすることができます。

■炉内

35cm薪が使用可能です。
薪のベストサイズは30~35cm。
炉内寸法は幅が350mm/奥行270mm/高さ300mmです。(実測)

ピアット+三脚ゴトク

■灰受けトレー(標準装備)

上の取っ手を手前に引くと、炉床が開き灰受け皿に落とせるようになっています。

■炉床/アッシュベッド(熾火)

熾火をたっぷりためて、アッシュベッドとして利用します。
このメラメラした炎が炉内を保温し、より薪ストーブに暖かさを与えてくれます。
C51ヤンソン熾火の持続力もなかなかものです。

■ログガード

ログガード越に見えるスリットの奥の炎や熾火も美しく、とても綺麗に見えます。
新しい発見でした。

■ヒートシールド

背面は2重構造
ヒートシールドの遮熱機構となっています。

■本体燃焼構造

クリーンバーンシステム(2次燃焼方式)を採用。
炉内はバーミキュライトで構成されていて
炉内の保温、蓄熱性が高く、焚きつけ時の立ち上がりも早いのが特徴です。
両サイドの加給口がポイントです。
効率よく燃焼してくれます。

■外気導入口

外気導入口も標準装備されていて、高気密、高断熱住宅にも利用可能です。
これも近年の日本の住宅にははずせない機能のひとつとなりつつあります。

寒い北欧では、住宅の断熱性能も高性能で、薪ストーブも、それに合わせて高性能ですね。

■シルクファイヤー

クイックレスポンスで変幻自在。
オーロラのような炎と共に上品で繊細、まるで絹糸のような炎は『シルクファイヤー』と呼ばれ
コンツーラの真骨頂です。

大きなガラスから見える炎『シルクファイヤー』をご覧ください。

コンツーラ製品はオートメーション化された
近代的な工場でライン管理され、品質、精度が高い製品なので
本当に安心できます。


実はこのヤンソンくん。
日本名でネーミングされていますが、これはスウェーデンの伝統料理
「ヤンソンさんの誘惑」からきています。

菜食主義の牧師ヤンソンさんが、アンチョビが入っているホワイトグラタンにも関わらず、
おいしそうな見た目と匂いに勝てず、ついつい口にしてしまった事から、
「ヤンソンさんの誘惑」と、名付けられたとか。

玉ねぎとアンチョビを使うクリスマスの定番のごちそうで、スウェーデンではポピュラーな料理です。

今回のC51ヤンソンはコンツーラ、すなわちスウェーデン薪ストーブです。
もしヤンソンさんがいたら、またごちそうを作れちゃいますね。

コンツーラC51『ヤンソン』でおいしい『ヤンソンさんの誘惑』を作ってみて下さい(^^♪。


■最後に
スペック表
コンツーラC51 ヤンソン

最高出力:7.0kW(6,020kcal/h)
本体寸法:W495×D420×H825mm
本体重量:128kg
炉開口寸法:W350×H300mm
本体色:マットブラック
最大薪長さ:約35cm
暖房能力(目安):29~46.4㎡ 17.5~28畳 
 ※条件により大きく異なります。
熱効率:81.0%
炉内での使用可否:
 ピアットF464:○ ゴトクG109:○
販売価格:¥390,000(税抜価格)